自分自身でオイル交換を行うことは、DIYでの愛車メンテナンスにおける最高の第一歩となります。作業時間はわずか30〜45分ほどで済み、プロのお店に依頼するよりもコストを大幅に抑えられるだけでなく、エンジンに使用するオイルやフィルターを自分自身で完全にコントロールできるというメリットがあります。このガイドでは、必要な工具の準備から使用済みオイルの適切な処分方法に至るまで、すべての手順をわかりやすく詳しく解説していきます。
作業を始める前に必要な工具を揃えましょう
オイルを一滴垂らす前に必要なものをすべて手元に揃えておくことで、作業中の無駄なストレスや立ち往生を大幅に防ぐことができます。
- オイルドレンパン(少なくとも8 quarts以上の容量があるもの)。
- ソケットレンチおよびドレンプラグに合った正しいサイズのソケット(通常は14mm、17mm、または19mm — 取扱説明書でご確認ください)。
- オイルフィルターレンチ(フィルターのタイプに応じてバンド式またはキャップ式)。
- オイル用じょうご(フネル)。
- ウエスまたはショップタオル。
- ニトリル手袋。
- 車高が低い場合はジャッキスタンドまたはスロープ(ジャッキだけで持ち上げた車の下には絶対に潜らないでください)。
愛車に適したオイルとフィルターを確認する
オイルのブランドやメーカーを選ぶことよりも、お車に合った正しいオイル規格を使用することの方がはるかに重要です。
- 取扱説明書を確認し、指定されているオイル粘度(例:5W-30)や必要なAPI規格、メーカー認証を満たしているか確認しましょう。
- エンジンの適正オイル規定量(何quarts入るか)を確認します。一般的な乗用車では4〜6 quarts程度、トラックやSUVではそれ以上必要になることが多くなります。
- 自動車用品店やパーツショップで、お車の年式、メーカー、車種名から適合するオイルフィルターを検索してください。
- 最新のエンジンの多くには化学合成油(Synthetic oil)が推奨されていますが、走行距離が多い年式の古いお車には鉱物油(Conventional oil)が適している場合もあります。
- オイルを注ぎ入れた後の液面調整用に、予備として1 quart多めに購入しておくと安心です。
暖気運転、車両のセット、オイルの抜き取り
温まったオイルはスムーズにしっかりと排出されますが、冷えたオイルは粘度が高くエンジン内部に残りがちになります。
- エンジンを2〜3分間かけてオイルを少し温めた後、エンジンを切り、やけどを防ぐため10分ほど待って少し冷まします。
- 必要に応じてスロープやジャッキスタンドを使って車体を持ち上げ、パーキングブレーキをしっかりかけて後輪に輪留め(タイヤストッパー)を設置します。
- オイルパンにあるドレンプラグの位置を確認します。エンジン下部にある最も低い位置についているボルトです。
- プラグの下にドレンパンを余裕を持たせて配置します。温まったオイルは勢いよく斜め前方に飛び出してきます。
- レンチで緩めた後は、オイルが一気に飛び出さないようプラグを押し付けながら手で慎重に回して外します。
- オイルが完全に抜け切るまで、5分から10分ほどしっかりと待ちます。
オイルフィルターの取り外しと交換
オイル交換時には毎回必ずフィルターも一緒に交換してください。汚れたフィルターを放置すると、せっかく入れた新しいオイルをすぐに汚してしまいます。
- フィルターの位置を確認します。ほとんどのお車では、エンジンブロックの下部または側面からアクセスできます。
- オイルフィルターレンチを使って反時計回りに回して緩め、最後は手で回して外します。
- 古くなったフィルターを傾けてドレンパンに排出します。中には約1カップ分ほどのオイルが残っています。
- 新しいフィルターのゴムパッキン(ガスケット)の表面に、新しいオイルを薄く塗っておきます。
- 新しいフィルターを手で回してネジ山を合わせ、密着するまでしっかり締め込みます。締め付けは手締めのみで行い、レンチは絶対に使用しないでください。
ドレンプラグの再取り付けと新しいオイルの注入
ドレンプラグを適切な力でしっかり締め、規定量のオイルを正確に注入することで、オイル漏れやエンジンの破損トラブルを防ぎます。
- ドレンプラグのネジ山とオイルパン側の取り付け面をウエスできれいに拭き取ります。
- ドレンプラグを手で回してしっかりと噛み合わせ、取扱説明書で指定された規定トルク(一般的には25〜30 ft-lb程度)でレンチを使って締め付けます。
- エンジン上部にあるオイルフィラーキャップ(オイル缶のマークが目印)を取り外します。
- じょうご(フネル)を使ってオイルを注ぎ入れます。まずは規定のフル容量より1 quart少なめの量から入れ始めましょう。
- オイルディップスティック(オイルレベルゲージ)を使ってオイル量を確認し、上限マーク(FULL位置)まで少しずつ足していきます。
- オイルフィラーキャップを確実に元通り閉めます。
エンジンを始動してオイル漏れの確認
オイル交換直後の最初のエンジン始動は、万が一のオイル漏れを早期に発見するための極めて重要なプロセスです。この確認手順は絶対にスキップしないでください。
- エンジンをかけて、約60秒間アイドリング状態にします。
- メーターパネルの油圧警告灯を確認します。エンジン始動後5秒以内に消灯するのが正常です。
- 車の下を覗き込み、ドレンプラグやフィルターの周りからオイルが垂れてきていないか確認します。
- エンジンを切り、2分ほど待ってからディップスティックでもう一度オイル量を確認し、必要に応じてオイルを補充します。
- 車両にオイルライフモニターやメンテナンスリマインダーが備わっている場合はリセットします(設定方法は車種により異なるため、マニュアルをご確認ください)。
使用済みオイルの適切な処分と作業記録の保管
使用済みのエンジンオイルはリサイクル可能な資源であり、不法投棄は法律で禁止されています。
- ドレンパンに溜まった廃油を密閉容器(空になったオイルボトルなどが最適です)に移し替えます。
- AutoZone、O'Reilly、Advance Autoなどの自動車用品店に持ち込んでください。使用済みオイルを無料で引き取ってくれます。
- 古くなったフィルターはビニール袋に入れてオイルと一緒に持ち込みます。ほとんどのお店でフィルターの回収も行っています。
- メンテナンス作業を記録します。日付、走行距離、使用したオイルの粘度・ブランド、フィルターの型番、かかった費用などを記録しておきましょう。
- 次回の交換時期(取扱説明書に記載された走行距離または期間の、どちらか早い方)をメモしておきます。
初めてDIYで行いますか? ドレンプラグやフィルターの締め付けは慎重に行ってください。手でしっかり締めた状態から、レンチでぐっと1/4回転(90度)ほど回すだけで十分です。締め付けすぎるとオイルパンに亀裂が入ったり、ネジ山を潰してしまう危険があります。迷った場合は、締めすぎない適切な手応えの範囲にとどめましょう。
自分で行うオイル交換は30〜45分程度で完了し、一般的なオイル交換ショップに依頼するよりも費用を30〜50%ほど安く抑えることができます。さらに重要なのは、愛車のエンジンに何を入れたのかを完璧に把握できる安心感です。定期的にスケジュール通り実施し、毎回記録を残すことで、愛車のエンジンはこれから何年もの間、トラブルなく絶好調な走りを見せて応えてくれるはずです。
他にどのようなメンテナンスをいつ行うべきか全容を知るには、当サイトの故障を防ぐための車の信頼性向上10のコツをご覧ください。
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